「NICHIAではたらく」を知るマガジン

2025.04.23
【対談】「ものつくり」の基盤を担うITエンジニアのやりがい

MEMBER
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システム開発本部 第三部
M.O.(2003年入社)
製造技術のプロセス開発を経て、データ活用によるものつくりの向上を推進。データ分析の推進と工場の設備系・品質系の基幹システムを担当。
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システム開発本部 第一部
R.I.(2017年入社)
大学時代の講義でプログラミングに興味を持ち、IT系の仕事を志望する。主にビッグデータ分析の基盤構築および展開や推進などを担当。
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システム開発本部 第一部
Y.Y.(2018年入社)
前職の経験を生かし、主にサーバーやクラウドサービスの導入、運用・保守、海外拠点のITサポートやセキュリティー構築など幅広く担当。
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システム開発本部 第一部
T.F.(2022年入社)
プログラムや理論に魅力を感じ、独学で経験を積む。主にクラウドベースで動作するアプリケーションの保守・運用とカスタマイズなどを担当。
※所属は2025年2月28日時点
データ分析からインフラまで広がる業務フィールド
今回は、NICHIAを支えるシステムやインフラの開発や運用を行う方々からお話を伺います。最初に入社のきっかけと担当業務についてお聞かせください。
M.O.
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阿南市出身の私にとって、NICHIAは昔から身近な存在でした。小学生の頃に青色LED開発のニュースを見て、両親と「将来はここで働けるといいね」という話をしたことを覚えています。以前はプロセス開発を担当していましたが、2024年にデータ活用によるものつくりの実績が認められ、システム開発本部第三部に異動しました。現在は管理職として、データ分析の推進と工場の設備・品質系の基幹システムの改革に携わっています。
R.I.
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生まれてからずっと過ごしてきた徳島で、プログラムやITに関する仕事ができる企業への入社を考えていました。NICHIAを選んだ決め手は、さまざまな装置を自社開発する高い技術力です。現在はシステム開発本部のシステムやITに関連する第一部に所属しています。主な担当業務は、全社レベルのビッグデータ分析の基盤構築と、そこからの展開や推進の提案です。
Y.Y.
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私はもともと東京出身で、ITネットワークのエンジニアをしていました。NICHIAへ入社を決めたのは、結婚をきっかけに徳島へ移住してから。面接の際、広大な敷地に巨大な工場が林立していて「立派な会社だなぁ」と思った記憶があります(笑)。所属はR.I.さんと同じシステム開発本部第一部で、主にサーバーやクラウドサービスの導入、運用・保守などの担当です。また、海外拠点のITサポートやセキュリティーの構築も行っています。
T.F.
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私もM.O.さんやR.I.さんと同じく徳島の出身です。就職活動のスタートが少し遅れてしまい、何をしたらいいのか悩んでいて。そんなとき、周囲の人から「地元の企業は?」と勧められ、NICHIAへの入社を決めました。所属はR.IさんやY.Y.さんと一緒で、システム開発本部第一部です。ただ、お二人と大きく異なるのは、主に担当している業務ですね。クラウドベースで動作するアプリケーションの保守・運用と、そのカスタマイズなどになります。
デジタルの専門家に求められる視点と姿勢
皆さん、いろいろな経歴をお持ちなのですね。システム関連の仕事をする上で、それぞれが重要視していることや大切にしている姿勢はありますか?
Y.Y.
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私たちが担当するインフラ業務は、会社全体の基盤を支える役割です。NICHIAは製造業ですから、そこに問題が発生した場合、ものつくりがストップしてしまいます。大切なのは「いかに製造を止めないか」ということ。常に最適な運用を心がけています。システム管理者としての権限は大きく、やりがいもありますが、一つ間違えると大変な事態になりかねません。Linuxでroot権限に昇格すると、PCのディスプレイに「大いなる力には、大いなる責任が伴う」と表示されるんですが、その言葉を意識しながら業務に取組むようにしていますね。
T.F.
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Y.Y.さんのおっしゃるとおりです。一つの設定ミスが大きな影響を及ぼす可能性があるため、何か新しいアクションを実行する際には、事前に徹底的に調査し、見落としがないかどうか、チームメンバーと細かく確認しています。実は入社して間もない頃、間違った設定をして迷惑をかけてしまった経験があって……。それ以来、二度と致命的なミスをしないように注意しています。
R.I.
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お二人と同じ意見として、マクロな視点を持つのは重要だと思っています。しかし、ミクロな視点も併せ持つ必要があると考えています。たとえば、新しい仕組みやサービスを導入する場合、特定の部署や個人に最適化すると、汎用的な活用ができません。可能な限り標準化すべきなのですが、実際に使用する現場の方々の意見を置き去りにすると、本当に必要な機能が見えなくなります。関係部署との対話によってニーズを汲み取りつつ、全社レベルの視点と両立させていく。そこが大切なポイントではないでしょうか。
M.O.
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私の場合は、データ分析を活用して業務改革を推進しているため、もっとも重要視している点は事業貢献の部分ですね。さまざまなデータやそこから得られる統計は、あくまでもツールといいますか、目的にたどり着くための手段の一つだと認識しています。大切なのは、そこから得られる品質改善やコストダウンなどの知見であり、新たなアクションへとつなげていくことですから。
現場との対話で課題を解決するチームワーク
さきほどR.I.さんが現場の意見を取り入れる重要性についてお話されました。どんなときに他のチームや他部署との連携が必要になりますか?
R.I.
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新しい仕組みやサービスを導入する場合、関係する他の部署と意見交換する機会は多いですね。たとえば、私が担当するビッグデータ分析の基盤構築や管理運用では、現場の方々から「どう活用すべきか分からない」と相談されるケースがありました。そのときは工場へ足を運び、データの使い方やプロジェクト体制を一緒に考えていくようにしています。
T.F.
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私が担当するアプリケーションは、全社レベルで使用されているため、さまざまな部署から問合せが来ます。簡単な設定の変更で済む場合もありますが、ポリシーの変更が必要になると一筋縄では行きません。依頼者と話し合いながら最適な方法を提案しています。表面上、すぐにできそうな部分であっても、実は多くの越えなければいけないハードルがあったり、重大なインシデントにつながる可能性があるため、二つ返事で了解は難しいですね。
その実現のために大切なことはどのようなことですか。
M.O.
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全社で展開する分析業務を推進中ですので、基本的には各工場を訪問し、ニーズの把握が基本になります。その上で現在の状況や環境を整理し、私たちが最良だと思う形で、アウトプットしながら事業貢献していくわけですが、互いに信頼関係を築くには対話が欠かせません。ただ、現場の要望ばかりに寄り添うと、本来の目的を見失う可能性があるため、適切なバランスを取ることが重要だと考えています。
Y.Y.
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私たちインフラに関わるチームは、サーバーやネットワーク、アプリケーションなど、複数のチームに分かれています。サーバーも単体で動いているわけではなく、その先には社内のネットワークがあったり、インターネットに接続していますから、常に関連部署や他チームとの連携は非常に大切です。多岐にわたる依頼が届くため、作業履歴を明確にしながら正式な依頼ルートを遵守し、できるだけミスが発生しないように努めています。
NICHIAの発展を支えていく“攻めのIT”
今後の目標や挑戦したいことを教えてください。
T.F.
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自分の担当しているアプリケーションの環境構築をさらに進めていきたいですね。正直なところ、まだまだバランスの悪いところが多く、使い勝手としては不十分だと思っています。NICHIA独自のルールに即していない部分も含め、もっと社員の皆さんに喜んでもらえるように改善していくつもりです。
M.O.
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そうですね。データ活用による事業貢献を全社的に推進していくことが目標です。以前にいた工場では“自立型工場”というコンセプトを掲げて進めていました。システムがしっかりと機能し、改善すべき点を自ら診断し、より良い工場へと進化していくのが理想です。将来的にはNICHIAのすべての工場をその水準まで持っていきたいですね。
Y.Y.
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会社の基盤であるインフラは基本的に停止が許されません。保守・運用に多大な努力が必要な一方、日進月歩で新しい知識や技術がどんどん誕生しています。常にチームで学び、システム開発本部の方針でもある“攻めのIT”で、業績に貢献できるようなインフラの構築を目指していくつもりです。
R.I.
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データに基づく意思決定の文化をNICHIAに定着させたいと考えています。チームの目標やプロジェクトの策定など、もっとデータを活用すれば、大きな成果が出せる場面は少なくありません。これからの時代、さらに必要とされるのは、こうした考え方ではないかと思っています。