「NICHIAではたらく」を知るマガジン

2025.04.23
【対談】世界に向けた製品を生み出す装置や技術をゼロから作る内製のチカラ

MEMBER
-
-
生産プロセス・品質部門 生産技術本部 生産技術第一部
T.T.(1999年入社)
主に生産設備の設計や製造ラインの構築を担当。
-
-
生産プロセス・品質部門 生産技術本部 生産技術第一部
Y.F.(2015年入社)
主に装置設計や製造ラインの構築を担当。
-
-
生産プロセス・品質部門 生産技術本部 生産技術第二部
K.K.(2024年入社)
主に電気設計や動作プログラムの作成を担当。
-
-
生産プロセス・品質部門 生産技術本部 生産技術開発部
S.Y.(2021年入社)
主に技術開発や評価を担当。
※所属は2025年2月28日時点
社内の生産を設備と技術で下支えする縁の下の力持ち
今回は装置設計関連部署ではどのような仕事をしているのか、どのような環境でどういったやりがいがあるのかをお聞かせいただきます。まずは皆さんの業務内容について教えてください。
T.T.
-
社内の生産設備の設計を担当している部署に所属しています。私は、LED生産工程の半導体部分を製造する「前工程」を主なターゲットとしており、その工程で使われる設備を設計しています。
Y.F.
-
部門としては、LDの製造装置や研究開発装置、リチウムイオン電池用正極材料などの化学プラント装置、その工場の建屋や電気ガス供給設備の設計などを担っております。私自身は機械担当として、TN工場(辰巳工場)で装置の設計や部品の作成、製造ライン・ユーティリティ供給設備の構築に携わっています。
K.K.
-
社内で使用する生産装置の設計を担当する部署で、私は電気設計と装置の動作プログラムなどの作成を担当しています。ロボットなどの装置の配線や使用するセンサーの選択や設定をし、それをどのように動作させるかのプログラムを作成しています。
S.Y.
-
私は皆さんのように装置を作るのではなく、生産技術の開発をしています。実験を行って評価をし、それに必要な簡単な治具を作って量産に導入していくことが主な仕事です。生産や製造作業を効率よく進めていくための技術を開発しています。
業務の上で、皆さんそれぞれがどのような連携をしているのでしょうか?
Y.F.
-
T.T.さんは装置の設計や装置自体を作る部隊。私の課は、その装置を据え付けたり、使うためのユーティリティ、つまり電気やガスを事前に装置の直近まで引いて準備したりする部隊。その装置を実際に使うのがS.Y.さんの部署です。そして、K.K.さんはその装置をどう動かすかのプログラムを設計するという住み分けなのかな。私はどの部署ともやり取りがありますね。
S.Y.
-
そうですね。自分たちが開発をする中で、装置の設置や電源などユーティリティの接続は、いつも依頼を出して頼んでいます。実施する内容やスケジュールをお伝えしてお願いしています。
T.T.
-
社内で使う設備、機械を設計していく上で、S.Y.さんの部署に技術的な面でアドバイスをもらうことはよくありますよ。上手くいかないことの解決方法や、過去にされている実験で参考になりそうな話などを聞きに行きます。S.Y.さんとは今回初めましてですが。
K.K.
-
もうほとんど出尽くしているので言うことないです(笑)。私たち生産技術の連携だけでなく、社内の製造や開発、技術の方々の要望を満たすような製品を作っていく上で、色々な部署や現場と仕様や改善のやり取りで直接関わることはたくさんあります。
LEDだけではない. イメージを覆したNICHIAの意外だった特色
NICHIAに入社する前はどのようなイメージを持っておられましたか?
T.T.
-
私は徳島の出身なのでNICHIAのことは元々知っていましたが、青色LEDのニュースを見た時は、あの企業が!?というような感じでしたね。当時はそれぐらいLEDのイメージはありませんでした。ただ、地元では「日本一夏休みが長い企業」というので知られていましたよ。その当時は20日間ぐらい夏休みがあったんです。今は違いますよ!普通の企業と同じぐらいのお休みです。といってもかなり長い方だと思いますが。
S.Y.
-
そこは欲しいですね〜。ぜひ復活してほしいです、その制度(笑)。
Y.F.
-
私はLEDを作っている会社というイメージがあったのですが、就職説明会を受けた時に、正極材料の製造や装置の内製をしていること、生産技術部が結構な大所帯だということを初めて知りました。
K.K.
-
私もLEDのイメージしかなかったですし、生産装置を内製するイメージは全然なかったですね。転職の際に色々調べてそれらを知って、もしかしたら私でも活躍できるんじゃないかな?と考えて面接を受けたのを憶えています。
S.Y.
-
自分の親族や友人など、周りでNICHIAに勤めている人が多いので、どういう会社かは聞いていました。製造の人が多かったので、三交替制とかでめちゃくちゃ忙しいんだろうな〜って勝手に思っていました。今の自分の仕事が忙しくないわけではありませんが(笑)。
入社された後はどのような印象になりましたか?実際に働かれている部署の雰囲気もあわせて教えてください。
S.Y.
-
思った以上にのびのびとやらせてもらえるので、雰囲気的にも気持ち的にもすごく楽に仕事ができますね。納期があれば当然それに合わせますが、自分で実験の計画やその時間軸を決められたりするので、自分のタイミングで進められます。
Y.F.
-
インターンシップの際に、本社の設計部隊のフロアを見た時から思っていたのですが、本当にいい環境ですよ。特に、設計のフロアは「OAフロア」といって、少し高くなったフローリングの床の中に配線が全て収納されているので、スッキリとした綺麗な職場です。ぜひ見にきてもらいたいですね。
K.K.
-
入社してからの教育の手厚さには驚きました。私のような異分野からの転職組は配属された部署での予備知識や経験が少ない状態だったのですが、教育や指導を手厚くやっていただきました。それは本当にありがたかったです。
T.T.
-
それと、提案すればやらせてくれる風土がありますね。例えば生産技術で言うと、社内で使う機械を設計して、調整して、最終的に工場の設備の中に入れていくのですが、自分が思い描いたものを形にできるんですよ。自分で発想したものが、LEDなどの生産現場で活躍してくれることが非常に楽しくて、こういう仕事ってあるんやな〜って思いましたね。
自分の考えや行動がカタチになることが、嬉しさとやりがいになっている
皆さんそれぞれのやりがいについて教えてください。T.T.さんのおっしゃる、自分の思い描いたアイデアを形にできるのも大きなやりがいですよね。
T.T.
-
それに追加すると、自分が作った装置の評価がダイレクトに返ってくるんです。いいものには「使いやすいよね」って言ってもらえるけど、たまには失敗作もあります、正直(笑)。その感想も直接言ってもらえます。それを改善して次のステップに進むことができるのもやりがいになっています。
Y.F.
-
私も以前にT.T.さんの元で仕事をしていたこともあるのですごく分かります。社内に自分が設計や修理をした装置や設備があるのはモチベーションになるし嬉しくなりますよね。様々な現場の方からの依頼を受けて、自分の携わった設備と人との繋がりが増えていくことが、すごいやりがいに感じています。
K.K.
-
前職での開発業務では結局形にならない技術が結構多かったのですが、今の部署では自分で考えて検討したことが形になるところまで行けるので、そこは大きなやりがいだと、この1年で感じるようになりました。
S.Y.
-
自分たちで考えた技術などを、実際に工程に導入することで、どれだけの利益を生むか、どれだけコスト削減の効果があるかを考えながら開発しています。自分の仕事では物の形として見えることは少ないですが、実際の数字として会社への貢献が見えるというのはやりがいなのかなって思います。
そうしたやりがいを感じることができる環境として、NICHIAならではと思うことはありますか?
S.Y.
-
新人だった頃、製造研修といって何ヶ月か製造のラインに入ることがあったのですが、現場の人たちが「この装置はあの人が作った」「この装置はあそこの部署で作った」って教えてくれるんです。装置や設備のどれもこれもNICHIAの誰かが作っていることや、それをみんなが知っているってNICHIAならではだし、強みだなって思いましたね。
T.T.
-
本当にその通りですよね。民生品を入れた方が安くて早いこともあるけど、それだと思い描くものが作れないことがあるので、内製で装置や設備を作っているんです。世の中にないものは、自分たちで作りなさいという考え方が色濃くあるのは「NICHIAならでは」ですね。
Y.F.
-
生産技術部として様々な業務、新規設計から開発、修繕などがあるのですが、挑戦に繋がるような難しい案件から、若手の育成にもなるような軽微な案件までバラエティに富んでいます。色々な案件が常にあるというところも、NICHIAならではなのかもしれません。
K.K.
-
やりがいの話でS.Y.さんがおっしゃっていましたが、利益やコスト削減の金額でとんでもなく大きい数字が日々飛び交っているんですよ(笑)。従業員数も9000人ですし。本当に規模が大きいNICHIAならではなんじゃないかなって感じています。
それぞれのステージで挑戦していける環境がNICHIAにはある
設備や装置の内製、技術開発を通して、どんどん挑戦できる環境があるのは素晴らしいですね。では、その中で、皆さんが今後取り組みたい挑戦について教えてください。
Y.F.
-
資格の取得は会社の補助も出ますので、自身の成長につながるようなことに取り組みたいですね。「品質管理検定(QC検定)」や「生産マイスター検定」、「高圧ガス製造保安責任者」、「危険物取扱者乙種」など色々な資格があるので、積極的に挑戦していきたいです。
K.K.
-
転職をしてきて1年経ちますが、そろそろ前職の経験や知識を活かした新しい機構や新しい動作を、電気設計やプログラムに少しでも取り入れて自分の色を出していきたいです。それを活かすことを期待されて入社させてもらっていると思っていますので。
S.Y.
-
すごく漠然としていますが、LEDや正極材料などを作っていくプロセスで出てきたもの、例えば技術やアイデアや装置などを外に向けて利益化できればいいなと思います。そんなことやっていいのか分かりませんが、、、。蛍光体からLEDに発展していったように、会社としての幅をもっと広げられたらいいなと思います。
T.T.
-
私は60歳に近い年齢なので、若手の皆さんにこうした技術をいかに伝えていくかが、これから非常に重要な取り組みになってくると思っています。私たちベテラン社員が持っている技術の承継にしっかり取り組んでいきたいですね。
Y.F.
-
そのためには、たくさんの方に入社してもらわないと(笑)。ぜひぜひNICHIAに来てください。活躍できる色々なステージがありますよ!